深夜便より

本とコスメとライフスタイル

主人公とヒロインの関係がたまらなく好きな医療系ファンタジーのお話

取り急ぎ3巻と4巻のみの感想です。※一部訂正あり。

はじめに

興奮すると同時に様々な感情が胸中を入り乱れ、頭が爆発しそうになりました。
端的に言って、超好きです。
「夜通し誰かと語り合いたいし、なんなら墓場まで持っていきてぇ!」と叫ぶほどに大好きな作品や「史上稀に見る大傑作だ!作者は天才か?」と唸らされる作品はもっと他にあるのですが、ここまで感情をグチャグチャに掻き回される作品は久しぶりでした。
すごい。
未だに興奮が収まらず何から書けばよいのかわからないよ〜(まだ慌ててます)

主人公二人がとても良い

元々、主人公コンビに惹かれて読み始めたシリーズです(※7巻の表紙と3巻の口絵に撃ち抜かれた)
3巻時点では「はー。ヴィクター、きみほんまにクリミアのこと大好きやんなぁ(にやにや)」などと思いながら呑気に笑っていられるのですが、4巻に至るとそういうわけにもいきません。
いえ相変わらず二人ともかわいらしいし、性癖的に色々とたまらない のですが、それ以上に気になる部分があるのです。

ヴィクターのメンタルに一抹の不安を覚える

上にも書いたように、1巻2巻ではヴィクターが無愛想ながらもクリミアのことを大切に想っているのが伝わってきて大変微笑ましいのですが、4巻まで読み進めるとかなり印象が変わります。
なんだろーな。
クリミアの身を心配するのはわかるのですが、ちょっと反応が過剰というか、彼女の心の機微にまで執着し過ぎというか、結局のところ心配というのは建前で根っこのところは単なるヴィクターのエゴでしかないというか(←これは本人も認めるところだけども)
なんだろう。一方的な依存っていうのかなぁ。
作中で何度かクリミアがピンチに陥っていますが、その時のヴィクターの不安がり方、取り乱し方は明らかに尋常なものではありませんし。

(基本的に彼はダウナー系で冷めた性格をしているのですが、クリミアが絡むと急に子供っぽくなるんですよねぇ。精神年齢がガクンと下がる感じ。拗ねたり、我儘言ったり、嫉妬がちだったり。)

変な話、クリミアからヴィクターを取り上げても彼女はギリギリのところで耐えられそうですが、ヴィクターからクリミアを取り上げると即壊れてしまう気がします。
で、これって結構、闇深案件だと思うのです。

二人のスタンスのズレが問題?

ヴィクターはクリミアの他には何も見えていないしそもそも彼女以外見る気もありませんが、クリミアは極悪人以外のあらゆる人間に目をかけ救いと愛情を与えていきます。*1
要するにヴィクターが内に籠っている一方で、クリミアは積極的に外の世界に目を向けているわけです。
うーん。*2
ドロッドロの共依存ならまだ救いがあるんですよ。
永遠にお互いを好きあっていればよいので。
でもこの二人はそういうわけでもないんですよね。

医療、人々の救命という至上の使命を持つクリミアと、クリミア以外に何一つ生きる理由のないヴィクター。
ヴィクターのことは大切だけれど同じように他の人たちのことも大切に扱えるクリミアと、クリミアだけが特別な存在だと信じて疑わないヴィクター。
二人同じ場所に立ちながら、見ている世界が微妙にズレている。
これ、個人的にはかなり危うい状態(=何かの拍子にあっさり関係が瓦解しそう)だと思うのですが、実際のところどうなのでしょう。

重大な訂正とお詫び

10/23追記:
シリーズ全巻読み終えた今、ようやく盛大に解釈(解釈というか読み)をミスっていたことに気がつきました。これはもう土下座するしかないレベル·····
具体的にはヴィクターに対するクリミアの気持ちの部分です。
「二人のスタンスのズレ」とかそれっぽいことを書いていますが、普通に間違ってますココ。
本当は彼女だってヴィクターただ一人を見て(看て?)いたかったんですよね。
そこに生来の優しさと正義感と生真面目さが加わった結果、ヴィクター以外の人間も放っておけなくなっただけであり、決してヴィクターを蔑ろにしているわけではない。
ヴィクターがクリミアを最も大切に思っているのと同様に、クリミアだってちゃんとヴィクターのことを世界で一番大切な存在だと認識しています。
端から二人は相思相愛でした。
なんでそんな肝心なことに気がつかなかったんだってんだ、過去の自分はよ·····
思いっきり勘違いしていてあんまりにも恥ずかしいので一旦は記事を非公開にしましたが、色々考えた結果、せっかく時間をかけて書いたものなのでやはり公開することにします。
スタンスのズレ〜の部分は「あーなんかこいつ間違った読みでそれっぽいことを書いて勝手に気持ちよくなってんなぁ」と生あたたかい目で見守って(あるいはスルーして)いただけると幸いです。
あうー恥ずかしい。恥ずかしすぎる。

余談1

以下の引用部分に、ヴィクターの持つ闇があわ〜く透けて見える気がします(彼の依存具合と思わぬ脆さに正直グッときました)
あ、ちなみに4巻ではなく3巻からの引用です。
この巻はとあるキャラクターの存在によって全体的にヴィクターが情緒不安定なので、楽······· じゃなくて心配しながら読みました。
一応ストーリー上の重大なネタバレ部分なので折り畳んであります(クリックで開示)

イングリドのメンタルケアはよ

あともう一個言うと、4巻は切ない。
とにかく切ない。
ラストの一文も切ないし、珍しくクリミアが患者を救えなかったことも切ないし、途中で挟まれるヴィクターとイングリドの一件も切なすぎる。
ていうかイングリド。
彼女、心強すぎだと思うんですよ·····
普通に考えてあの状況は一生物のトラウマです。
一ヶ月くらい口を聞けなくなってもなんらおかしくないし、最悪その場で突発的に自死を選択してもやはり不思議ではありません(女性とはそういうもんです)
最終的にサラッと流されましたけど、彼女の心理ケアだけはしっかりきっちり行ってほしいなぁ。
あのエピソード、ヴィクターの心情を描く上ではすごくすごく好きなのですが、一方でイングリドに感情移入しすぎてアホつらかったです(´;ω;`)
ちょっと追記→ *3
ちゃんと腕の良いカウンセラーに相談するか、でなければ心療内科でケアしてもらってくださいね?
下手すりゃその後一生尾を引く出来事だからね。

震えるくらいラストが好き

何度でも言いますが主人公コンビがすごく好きです。
1巻の冒頭辺りで「あっこれ絶対好きなやつだ」と直感しましたが、最後まで読んでみると案の定ツボでした。
特に良かったのは1巻でヴィクターがクリミアのことを「友達」と言い切った点です。
そうそう。男女コンビだからってなんでもかんでも恋愛関係に持って行く必要はないんですよ。
ついでに仲間でも相棒でもなく「友達」という言葉を選んだところにも心を掴まれました。
·····そんな二人が元の鞘に戻る4巻ラストには(こうなるであろうことが予期できていたとは言え)やはりグッときますね。
しかし同時に最後の一文が耐え難い切なさです。
あと、1巻のヴィクターのセリフ「·····期待しねぇで待ってるよ」が4巻では「頼むぜ」に変わっていたのは、彼なりの変化?気遣い?なのでしょうか。
ちょこっと素直になった?
個人的にはそうであってほしいなぁと思います。
3巻のあの不穏すぎるラストから一転、とってもよいエピローグでした(まあ4巻ラストも不穏と言えば不穏ではあるのですが、一応関係が綺麗に修復されたということで)

7巻の表紙超好き。かわいい。

まとめ

勢いでば〜っと書きました。
興奮し過ぎて自分でもイマイチ何言ってるのかわからん箇所がある·····
未だ感情がまとまらず、且つ4巻までしか読めていない(4巻ラストの余韻を長く楽しんでいたく、5巻がなかなか読めないのです·····)ので、落ち着いたらまたうpしたいと思います(ついでにこの記事も修正します)
次回はシリーズ全巻まとめての感想になるかと思いますが、その際はまたよろしくお願いします。
それではまた! (・ω・)ノ ばいちゃ

余談2(いつもの)

最近はこの辺も読んでる。たのしい。
どちらもイラストがとんでもなく良いんですよ。
特にバリアクラッカーのKeG氏に関しては今すぐ画集が欲しいレベル。
こちらもいずれ感想を書けたらいいな〜と思ってます。
乞うご期待?

かつて1巻を読んだまま放置していたマテリアルナイトに今更リトライ。
デビュー作とは言えさすがは雨木シュウスケだな、と。


<おわり>

*1:元ネタというかクリミアの名前の由来はおそらく「クリミアの天使」·····ですよね?他にも由来がなんとなく思い浮かぶお名前がちょこちょこと。

*2:これは否定的な「うーん」ではなく「うーん。最高。たまらない」って意味の「うーん」です。

*3:しかしイングリドが良い子なのはよ〜くわかるのですが、いかんせんちょっと男性側に都合が良すぎるかなぁ、なんて思ったり。ヴィクターにあんな態度(····あれは普通にひどいと思うし、いくらなんでも傷つきますって)とられておいて責めることすらせず、それどころか気遣う様子まで見せてくれるなんて·····。クリミアを想う気持ちという面ではヴィクターが一見立派に見えるんですけど、イングリドの側からするとかなり最低な男だと思うのですよね〜。とは言え、あの場合クリミア・イングリドの双方にとって都合の良い最適解などありませんので、せめてイングリドは感情的にヴィクターを罵るべきだったし、ヴィクターは甘んじて罵倒を受け入れるべきだったと思います、個人的には。つうかそもそも生物の三大欲求が欠如しているヴィクターじゃ、理性の有無に関わらず彼女の期待に応えるなんて土台無理な話なんですけどね。